筋肉注射マニュアル

筋肉注射マニュアル(v1.6)を公開しました。(医科)

2021.3.31

医療免責事項

この資料は、当院において臨床研修医の教育目的で作成したものです。
実際の筋肉注射手技については、各医療機関での判断と責任によって実施してください。
また特定の薬剤については、薬剤添付文章の内容(肩峰の3横指下で注射するように記載されたもの 例:サーバリックス)と異なることにご留意ください。
著作権は当臨床研修センターに属しますが、上記の事項に同意いただいた上で各医療機関において自由にご利用ください。

(2021/3/4追記)リンク・参考URLを貼られる場合は、PDFファイルではなく当ページをお願い致します。

奈良県立医科大学
整形外科・臨床研修センター 仲西 康顕

更新履歴

  • 2021年3月31日
    • 3月29日 奈良医大臨床研修センターのホームページ全面更新に伴いURLが変わりました。
      • 以前のURL:https://www.naramed-u.ac.jp/~resident/medical07_manual.htm
      • 現在のURL:https://www.nmu-resident.jp/intramuscular.html
  • 2021年3月4日v1.6公開
    • 1. 1枚目中央図の一部を変更しました。
      • 更新前:男性約12cm,女性約10cm
      • 更新後:約10cm前後になることが多いです
      • 理由:体格により数値は変化しますので、数値自体が一人歩きすることを避けるため、我々の実測値も踏まえて変更しました。
    • 2. 1枚目下図をより解剖学的に正確な縮尺となるよう変更しました.
  • 2021年3月1日v1.5公開

Q & A

Q1: 筋肉注射で神経損傷ってあるんですか?

A1: はい。あります。特に避けてほしいのは、「橈骨神経損傷」です。これは不適切な肢位で穿刺することが大きな原因と考えられます。上肢の筋肉注射で、一番多く報告されているのが橈骨神経損傷で、避けるべき合併症です。

Q2: 「肩峰から3横指下」って習いました。間違いだったんでしょうか?

A2: 少なくとも20年以上前から、その場所に腋窩神経と後上腕回旋動脈が走行していることは国内の論文でも指摘されていました。なぜ教科書が変わらないのかは不明です。また、この問題に関してはテキストに添付されている図が解剖学的に明らかに間違っていることもあります。

Q3: この方法をお勧めする根拠はあるんですか?

A3: 後腋窩ひだの中にある大円筋の頭側を腋窩神経が走行します。また上腕骨の比較的前方に停止する大円筋の尾側で、橈骨神経が前から後ろに向かいます。ですので、大円筋の尾側にあたる腋窩ひだの高さは、橈骨神経と腋窩神経の損傷を避けやすいと考えています。詳細は論文として公表予定です。

Q4: 結局のところ、肩峰から何横指あるいは何センチ、って覚えたらいいんですか?

A4: 人によって体格や自分の指の太さが異なりますので、決まった距離はありません。まず三角筋自体の輪郭をしっかりで触知することが重要です。その上で脇に指先を入れ、腋窩ひだの高さを把握することが大切だと思います。

Q5: 2横指とか1横指ではダメですか?

A5: 神経損傷は避けられるかもしれません。しかし、三角筋下滑液包内に注入するリスクが増えます。特にワクチンのこの場所への注入による問題(SIRVA)が欧米で問題となっています。

お問い合わせ先

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